(Twitterのふせったー機能を使って投稿した記事ですが、追記したりなんだりと改めて)
ゲームの冒頭、図書室での友人とのやり取りで「相手によって変わりそう」とあったように、花ちゃんは誰と向き合うかによって印象や態度、立ち位置が変化するように思います。人格がガラッと違ってしまうのではなく、花ちゃんという性質はそのまま、出方や言動が違和感のない程度に変わるという感じ。
玄徳/乙女
とにもかくにも恋する乙女。他のルートでは、ギリ最後くらいに「もしかして私〇〇さんのこと好きなのかな」とか言い出して、今頃か~い!!みたいな、まあ色恋にうつつ抜かしてる場合じゃなかったもんねっていう感じなのに、玄徳ルートの花ちゃんはめっちゃうつつ抜かしてた。でも玄徳がそれ以上に超うつつ抜かしてたからいいと思う。
翼徳/母性
腕力云々は翼徳が守り、内面は花ちゃんが守るという組み合わせのジャスティス。馬鹿野郎愛してる。とにかく包容力があって、図体のでかい年上である翼徳を見守る目線が優しい。大きい子供の面倒を引き受けたお母さんみある。酒の入った夜の翼徳も最終的に手なずけてしまうんだから、もう幸せになる未来しか見えない。
子龍/姫
大人しく守られてばかりという意味では決してなく、子龍が徹頭徹尾お姫様の扱いを怠らなかったという意味。翼徳の時は花ちゃんが面倒を見る側だったのに対し、子龍の場合は常に周囲に目を光らせて、道の先の小石すら取り除くという感じ。あなたに身も心も捧げます系。キリッとぽや~のバランスよ。子龍は騎士。そして王子。
雲長/同士
もしくは、迷路に残された雲長の導き手か。擦り切れるくらい繰り返した生と死にあって、疲れ倦んだ時間を理解し、更に一緒に行こうと手を取ってくれる相手ってとんでもない救いだろうな…と思って泣いた。雲長にとっては、事情がわかるだけに案じるべき相手(まさかのJKだし三国志興味ないし)で、迷い込んでしまった同情といつか出ていくだろうという羨望の存在でもあり、1%の希望と99%の諦めでもある。出会えて良かったよ゛お゛
仲謀/姉
花ちゃんかがらりと変わることはないって言ったけど仲謀ルートだけは別だ。仲謀だけ異様に当たりが強くて最初目を疑いましたよね。年下だから生意気な弟への感覚が出ちゃったのだろうか~!?せやかて工藤、相手君主やで!処されるやで!おかげで喧嘩が絶えなかったけど、そもそも喧嘩できるっていうのが仲謀の器の大きさだと思われる。
公瑾/ガッツのある新入社員
上司と言えば文若さんなんだろうけど、嫌な上司なら任せろ!公瑾の出番だ!ねちねち説教する癖に、日によって言う事とやる事が違うぞ!私情を仕事に持ち込まないでください!辞表を顔面にたたきつけてやりたいところだが、花ちゃんは頑張り屋さんなので負けないのであった。おかげで認められすぎて、結果昇進(結婚)してしまうのであった。心がかき乱される相手っていうのは、公瑾にとって認めざる存在だったんだろうな。大人げない(愛)
早安/初恋
恋に限らず、色んな分野において早安の人生に、初めての、新しい風を吹き込んだのではなかろうか。警戒対象(場合によっては暗殺の対象)(えらいこっちゃ)である相手を助けに入ったのも初めてだろうし、まぬけにも一緒に旅する羽目になるのも初めてだろうし、命令に逆らったのも初めてだろう。心がなければ恋はしない。もともと持っていたけれど固く閉じてた心を、花ちゃんがノックしてくれたんだろうなと思うと目頭が熱くなる。
文若/幼妻
同じくらい年が離れたCPは他にもあれど、あんな顔して若い嫁を迎えた生真面目な公務員、みたいな空気、優勝です。文若ルートの花ちゃんは健気で頑張り屋で(何とかしないと死ぬからな!)という幼妻の才が詰まっているよね。文若に対して尊敬の目線が感じられるのも要因の一つか。文若が彼女を可愛くて仕方ないと思ってるの、言わずとも伝わりすぎ。
孟徳/魔法使い
悪い魔法を解きにきた魔法使い。魔法や呪いは普通かけた相手を倒してとくものだけど、孟徳は自分でかけてしまったからそう簡単にとけることはなく、むしろ解こうとした相手を同じ魔法と呪いで蝕むくらい根深い。あの魔法に対抗するには、何があっても信じ続ける聖女のような清らかさか、刺し違えるくらいの覚悟が必要で、聖女ではなかった花ちゃんは、本を失って血を流すという、いくらかの犠牲を払うことになってしまった。あの日からずっと悪い魔法にかかっている孟徳は、気に入ったものを手に入れてまやかしの安寧を得たいから、甘く囁き、人をたぶらかす術に長けている。近づく相手を引きずり込んで、その人のあり方を変えてしまう。だから、安易な幸福に耳を貸さず、甘言に惑わされず、すぐ触れられるぬくもりに依存せず、耳障りのいい言葉を選ばず、“自分”であり続けた花ちゃんじゃなければ、あの魔法はとけなかった。とけなかったんだよ…。魔法に食われてしまったもしもの姿が、数々のバッドエンドなんだろう。なおさらハッピーエンドの幸福に価値がある。
孔明/運命の人
花ちゃんはみんなにとって運命の人だろうけど、中でも孔明にとっては始まりであり、自分の人生そのものであり、おそらく夜明けも日没もひっくるめて、彼のすべてに息づいたものだから、運命の人という特別な冠が外せない。唯一、促されることも引き止められることもなかったのに、自分の意思で孔明に追いつきたいと願ってこちらの世界に残ったルートなので……。 全部のルートで花ちゃんはそれはそれはすごく努力していたけれど、孔明のルートは孔明の背中を見て拙い足取りで歩いて学んで、彼女が最も成長を遂げたのではないかと。元の世界に帰ろうとする懸命さより、孔明の役に立てるよう励んでいた気持ちの方が強かった印象。孟徳ルートの時は人をどう信じるか、どう己を保つべきか苦しみ、雲長ルートはどうすれば閉じた世界から雲長を助け出せるか考え、孔明ルートは自分は何をしたいかという視野の広いテーマと戦っていたように思う。師匠であり弟子であり、支え支えられ、かけがえのない道しるべの灯火を、お互いが持ってるっていうのは、やはり稀有な絆ではないでしょうか。しんどい。例え二度と会えなくても、彼女が幸いであることを選んだという究極の選択肢をしている時点で、孔明はやっばり何か超越してるしんどい。縁談を断り、花ちゃんと結ばれるつもりもなく、しかし絶対忘れられないとわかっていて元の世界に送り出すのかよ。花ちゃんを帰したあと、ともに過ごしたわずかな思い出を一生道連れにして生きるつもりだったのかよ。その先が千年の孤独だとしても、ためらうことなくその選択肢へ手をかけた高潔さに胸が痛い。閉じ込めてでも欲しがった孟徳が、愛の難しさを教え、突き放して手離そうとした孔明が、愛の尊さを教える。しんどい。話が長い。
若手組は二人一緒に心臓をどきどきと鳴らすのに対し、大人組は止まっていた心臓を花ちゃんに動かされる場合が多い。あ、玄徳はもとから景気よく動いてた。
0コメント