魁感想/本初


もう戦やめて庭でBBQとかしよう!!??


乱世中止のお知らせとか発令されないかな。

発令されないなら私がレフェリーのように間に割って入って群雄割拠を強制終了させたい。

そんなことを180回くらい思いましたね。


プレイ時間の都合上、クリアするのに三日くらいかかったんですけど、おかげでその間よく眠れず、お米のタイマーは忘れるわ、朝食のパンは焦がすわ、寝不足がたたって朝から大騒ぎだよ。


しんどいことは薄々察していた。

だって孟徳絡んでくるじゃんこのルート。

過去の、若かりし頃の、孟徳…………って思うだけで三点リーダーをいたずらに消費してしまう。しかも例の原因となる友人「孟卓」も同時に出演という、ストレスフルな豪華キャスト。スナック感覚でサクッとかじれるわけがねえ。

いやでも、覚悟していたのはそこだけで、正直なところメインである本初は完全にノーマークだった。

袁本初with M のMの方にばかり期待して警戒もしてた。

あたしってほんとバカ。

自分のチョロさを計算にいれずに歩き出すから、いつも気を許した瞬間、膝に矢を受けてしまう。

今回はあれだ、無防備に構えてたら正面から食らった。


本初が・・・・・・・・・本初がいかんのじゃ・・・・・・・・・

本初が可愛すぎるのじゃ・・・・・・・・・・・・・


なんか謎のおいぼれが出てきてしまうくらい膝の矢が深い。

第一印象、忍ぶ気のない忍者みたいな格好してんな……としか思わず、好みのタイプのアンテナは発動していなかったのに。

初っ端、本初と顔を合わせた巴ちゃんの「戦に負けて病死する人だけどついていって大丈夫かな」っていう正直すぎるモノローグに、ひどいこと言いよるwwって笑っていたというのに。

なんかすぐだめだった。小一時間くらいでだめだった。

仲穎の時と同じじゃねーか!

もうあてにならない好みのタイプで舵を切るのはやめろ。


本初はいいぞ。

優しい。天然で思慮深くて生真面目で穏やか。

性格を言葉で並べるなら、こうだけど、なんか、こう、それだけではなくて、その言葉だけではあまりに足りなくてですね・・・・・・・・

人や事柄と向かい合った時の、言葉選びや対応が、真摯で誠実なんだよ・・・・・・・・

台詞の端々から滲むまっすぐさと気遣いに、覆った顔は数え切れない。眼鏡指紋だらけ。

しかも意識的なものではなく完全に無意識で、それが彼の心のありようそのものなのだとわかる。

例えば本の内容を伝えることに本初が難色をしめしていた理由を、巴ちゃんは未来がわかるなんて信じてもらうのが難しいからかなと受け取った時の本初の台詞

「そういうことではない。お前と約束したであろう。誰にも話さぬと」

巴ちゃんが邸内の兵士に弓を放った時の

「お前の弓は人を傷つけるためのものではないのだろう。お前の習った弓を大事にするがよい」

一事が万事こういう感じなのが本当にたまらなかった。魂が清廉。

育ちが違う故に、あまり理解できない相手の価値観や考え方を、けっして粗末にしない心根が尊すぎる。その価値観を評価しているというより、相手を大事にしているのだ。大勢から、かしづかれながら育っただろうに、なぜそんな柔らかい感性を育めたんだ奇跡か。

言い出しにくいことを促すためだったり、責任を感じて沈む気持ちをなだめる為であったり、遠慮で身を引いているのを引っ張り出すためだったり、いつも言葉に巴ちゃんに対するクッションが敷いてある。

優しい、思慮深い、ってを文字で説明するのは簡単だけど、人柄がにじみでる台詞や行動から自然と感じることができるってすごいな。


彼の欠点である、自己評価が低い、は裏を返せば、他者の長所を見つけるのがうまいことになる。

優れた従兄弟や友人達を本初は心から誇らしく思い、自慢に思っていたのだろう。

生い立ちも手伝って、それに比べて私は、と引け目を感じていたのだろう。

たくさんものを持っているように見えて、その実それらは立派な「家柄」についてきたもので「袁本初」自身が手にしているものではない、と己をはりぼてのように思っていたかもしれない。

自分の美点は、なかなか気づけない。

今回の巴ちゃんは、おそらく攻略キャラと似た性格を持つ設定。

だから鏡のように自分に似ている巴ちゃんを好ましく思ったなら、それはお前のいいところでもあるんだよおおって、鐘を鳴らしたい。ゴーンンン

孟卓が評したように、とにかく嘘がなく実直で責任感も強いけれど、言ってしまえば、まあ戦乱の世、向いてない。めっちゃ向いてないわ。

生き馬の目を抜くような世情の中、馬の背をほんわか撫でているようではすぐに足元をすくわれる。

なんでこの時代に生まれてきてしまったのか。

本初悪くない、何も悪くないよ。社会が悪いんだよ、と鬱憤のたまった若者みたいな思想にこちとらなってしまう。

もうさあ本初さあ、血で血を洗うような三国志じゃなくて、北海道の牧場とかに生まれてくれない?? 

そこで職業体験にきた巴ちゃんと恋に落ちて末永く幸せなろう???(突然始まる脈絡ないわりにそこそこ具体的な現パロ)

そうだもう一個本初のやばい最高ってなったところ。

のんびりで穏やかで朴念仁なのに、嫉妬深い。ここ、太字で頼むな。

端々に嫉妬深さ滲ませてくるの控えめに言って最高裁でした。法廷で会おう。


ほか部分の好きなところ羅列してたらもはやまとまらないから一部箇条書きにしてしまえ


・本初ルートの巴ちゃん好き

ものすごい可愛い、とても好ましい。聡くて控えめで、素直でちゃんとお礼を言えて、普通の女の子みたいに嬉しいときは嬉しく、困ったときは困って、普通の女の子みたいに迷いをなかなか捨てきれない。だって16歳だもんな。かける一言が無責任ではなく、押しつけがましくなく、でも相手への配慮と心がこもった言葉なのも、本当にいい子だった。花ちゃんの時同様「応援したくなる女の子」が詰まってた。本初が思い悩んでいる時の「独り言だ」に対する返しの「独り言です」だとか、いちいち誠実。物語において、なんでこの子のこと好きになったの?っていう疑問って割と大きなポイントだと思うんですけど、ここだよ!ハイここでーす!って説明的に提示されるのも違うし、読み手が自分でも意識しないところで納得するしかないと思うんですよ。本初ルートは、本初が巴ちゃんのこと好きになる理由がすごい自然にわかる……本意ではなく高い立場を与えられて、それに見合うような振る舞いを求められているさなか、なんの含みもなく「大丈夫ですか」「ゆっくり休まれてくださいね」って身を案じてもらったら嬉しいよな……


・張さん

この人がスパイだったり敵だったりしたら泣いてた。巴ちゃんが作法に自信がないといった時「ここで学ぶがいいでしょう」と頷くだけでこの人は微塵もバカにしなかった。作法を教えるために女官では口にすることもない食事を食べさせてくれたり、衛兵から助けてくれたり、厳しい優しさの宝庫。りんとした顔つきなのに、笑うとまろやかになるのもほんとすき。


・分岐に関係ない選択肢多過ぎでしょありがとう

ありがとう。当然クイックセーブして全部見た。こういうストーリーに直接影響しないところというか、ゲームならではの遊びの部分がすごく楽しかったし全部可愛くて死んだ。市場で買い物してる時の蜜入り果物の選択肢とか不意打ち過ぎて「ハ?」てなった。無自覚な人の唐突な距離の詰め方は心臓に悪い。ありがとう。


・スチル、立ち絵の顔ぜんぶよすぎる

よすぎないか?大丈夫か?イケメン税発生するよね??

今作、奉先も立ち絵がめちゃくちゃ好きで、立ち絵ってずっと見るものだから、こんなに美しくてありがとうございますって感謝の横断幕掲げたい。本初は立ち絵のムッとした時のお口と、糸目になった時の顔が可愛すぎ罪で世が荒れるね。あと肩もみの時に(いいイベントだった)何度もでてきた背中だけの立ち絵すごい笑った。芸が細かいな。


・結婚式

私くっつくまでの過程が好きすぎる病気をながく患っていて、本編は最後でくっつくくらいが最高だぜっていう派なんですが、本初ルートは結婚までするのに(嫁が世界一かわいいと信じて疑わない本初いい加減にして可愛い)お互いまだ気持ちがちゃんと通ってないっていうね、関係は夫婦でもまだくっついてるとはいえないって言うね、もう、この重症の過程厨も白旗を上げる行き届いた設定ですよ。満点だよ。満点。私の来世分の点数も全部あげるよ。いらないよ。


そして避けては通れない、胃の痛い話をしよう。

後半シナリオだ。

ンンンンって唇かみしめるのに忙しかった、もどかしくもおいしい本初と巴ちゃんのあれこれと、孟徳孟卓本初のトリオ芸でしめられていた前半とはなんだったのか、というくらい、悲劇と容赦のなさが加速していく。

友達と一緒にプレイしていたのですが、ラインの履歴が「やだ」「ちょっと」「やだあああ」「ああああああああ」「待って」「つらい」で埋め尽くされていて、ザ・語彙をなくしたヲタクの見本市。

本初ルートは、というか魁は、ユーザーの数だけ評価があるように感じます。

前作とカラーが異なるせいもあるし、続編というのは何事も難しいゆえに。

キャラだけ変えて出せば、前作の焼き直しのようになってしまうし、ガラッと方向性をかえると前作ファンが戸惑う。

たぶん今作は、続編と言うよりシリーズ新作なのかなと勝手に思いました。カレーとスープカレーみたいな。カレーって名前ついてるけどもはや別物だよね的な。どっちもうまい。

カレーはいいとして私個人は本初ルートシナリオ、めまいがするほど好きです。ていうかすごいな? なんなんだ? トムさんて何者? 

前作の人気キャラを食い込ませつつ、しかもそのキャラの核となる出来事まで放り込んで、かつどのキャラも貶めず、魅力を損なわせず、こんな一つ間違えれば途端にバランスの崩れる話、よくこんな形で書けたな?


・予想以上にかかわってきたんだけど孟徳

まじで予想以上に絡んできた。正直、友情出演くらいの露出で、たまに出てくる本初の友人くらいの位置づけだと思ってたのに、とんでもねえ存在感で、本初のみならずプレイヤーの心胆を寒からしめた。

ねえこれ無事だった人いる? 初めて孟徳出てきた時、キャー孟徳だ若ーい!とかはしゃいでた自分、元気か? 生きてるか? …し、死んでる…! っていう感じなんですけど、もう章タイトル「分裂」あたりからずっと手汗がやばい。

孟徳にはもう前作で一度殺されてるわけじゃないですか。私がな。二度?二度同じ相手に殺されるの?っていう絶望感ですけど、あらがいようもなく死滅した。

本初の現在は、前作の時系列で考えれば孟徳の過去。おそらく同じ世界線ではないけれど、きっと花ちゃんと出会った孟徳も、過去、友人達とこんな関係を築いていた。

芯まで蝕み、彼を覇王にのし上げたあの呪いを身を受けるまで、孟徳は、他愛なくも得がたい時間を過ごし、友と呼べる相手に尊敬と信頼を預け、また預けられていたわけですよ。

そしてそれを具体的に、まざまざと、おそらく前作をやってきたであろう私達に、教え込んでくれたわけですよ、あの若干のんきな前半で。あのターン完全に罠だよ!!!こちらの心をほぐしておいてから、刃物でブスリとするための入念な下準備だよ!!まんまと肉を柔らかくするために下ごしらえさせられたよ!!鬼!!!

孟徳は若かったですね。目なんかくりくりで、それこそいくつだかわからないくらいに幼い顔立ちで、心なしか声も高かった。

ずいぶん可愛く描かれちゃって、こうきんに比べ、孟徳の印象は少し違うな絵柄かわったのかな?まあこうきん目がないから(ないわけではない)印象変わりにくいけどな、って思ってました。

あの顔立ちの孟徳は、単に年が若かったからではなくて、まだ何も失ってなかった頃だったからですね。

生来の疑り深さがあったとしても、人を信じる余地のある孟徳だったからですね。

官渡で対峙する場面での、凍てつくような表情で、声もすっかり甘みをなくした孟徳のスチルは、むごいほど美しくて、胸が痛くて痛くて、前作で孟徳ルートをやっていなかったら、孟徳ひどいなんなんだこのやろうって思っただろうに、すでに背景知っている私達は、彼がどんな失意で、怒りで、嘆きで天に誓ったか、何を得るために何を捨てたか、想像がめまぐるしく働いて、血を吐くような感情に襲われるわけですよ。

ここまで至ってもまだ孟徳を疑えない本初と、自分を含め全てを切り捨てた孟徳の対比が、ちょっとあんまりにもあんまりなのではないか。どっちの肩を持つこともできず、どっちの感情も振り切れない。

なんでなん。なんで孟卓、あんないい奴だったの。

もっとクズみたいな奴だったら、このしんどさも軽減されるのに、孟徳と並ぶと口調も表情も、声までもそっくりで、似ていたから仲良くなったのか、それとも仲がいいから似てきたのか、なんでそういう。散々登場して、本初のことを案じて、時に煽って、本当に軽いけどいいやつで、すっかり孟卓に愛着を持ってしまった後に、なんで。なんでなん。

生クリーム飲んだあと、塩一気に食わされるみたいな落差で心がしんどい。

馬首を翻し、過去という名の本初に背を向けて去って行った孟徳は、これから長く続いてく茨の道を、孤独に歩いて行くのでしょう。川で女の子を拾うまで。


・本、働け

仕事して欲しい。お前は何のために白紙なのかね? 乱丁か? 同人誌だったら余部と交換だぞ??

まだ仲穎、奉先、本初しかクリアしてない時点で結論を出すのは早計ですが、今のところ本の自己主張が弱い。

巴ちゃんが軍師というポジションではないからなのかもしれない。いや知らんけど。

あとまあ、これ言っちゃうと身も蓋もないけど、コマ振って強く願えば、戦に勝つ方法がわかる、って早々気づかんよな……

気づいた花ちゃんは序盤から歴史を切り開く力を手に入れられるけど、使い方がわからなければ、単なる、微妙に先のことがわかるわりには大事なところが抜け落ちてる上に不吉なこと書いてある本でしかない。いやな本だな。捨てたい。

先にクリアしたのが仲穎と奉先だったので、本があまり出てこなかったことは、あまり気にしませんでした。

しかし今回、本使って!コマ!ふって!巴ちゃん!巴ぢゃん゛!巴゛ぢゃ゛ん゛!

涙声だよ後半こっちも。

塩対応すぎるだろ本。

当人の了承も得ずによくわからん世界にうら若き娘さんを引っ張ってきたんだから、怪しく光ったり、コマをカタカタ鳴らしたりなどして、もっとアピールに努めるべきなのではないか。もしくは巻頭カラーぶちぬきで「もっと勝てる! 兵法のいろは!」など、使い方マニュアルを親切に記載して欲しい。怠慢であるぞ。


仲穎ルート→そもそも兵法どうこうの問題ではないよな…(悪政~~!!)

奉先ルート→本いらなそう……(武力~~!!)

本初ルート→おい!!!!!!本!!!!!!!!(怒りマーク×50)


最後、すがって祈った巴ちゃんが本を光らせた時、胸が熱くなりました。

助けて、って本当に祈りながら見てたから、気持ちがリンクしたみたいで目頭がぶわっとなった。



仲穎奉先本初クリアして、なんとなく思ったのは、キャラにとって戦に勝つことが本懐じゃないかもしれない、です。

仲穎は天下を取ることなど考えてもいないだろうし、本初は血にまみれて何かを奪うことは望んでおらず、奉先はまあ、えーと、あれ……? お前…?あれめっちゃ望んでたな?あれ? いや、まあちょっと置いておこう奉先は。

前作で道を切り開いてきた花ちゃんと並べると、巴ちゃんは本を手にしながら大きく戦局を動かすことはできませんでした。

それはまるで巴ちゃん=今回の攻略キャラを物語っているように思えました。

覇に手をかけるだけの環境や力を持ちながら、運か、縁か、とにかく何かが足らず、脱落していった英傑の星々。華々しい三国志の表舞台で活躍するのは一握りの将達ですが、消えゆく星にも輝きはあるわけで。

戦線から離脱したとしても、それまでの軌跡に意味がなかったわけじゃない、ということなのかなあと、攻略して思ったわけで。

本初ルートは、最初たくさんのものに恵まれ囲まれている人が、どんどんと奪われていくのを見守る、という最終章タイトル「斜陽」そのものの、残酷なルートではありました。

乱世が牙を剥き、彼の周囲を食い散らかす様は、重苦しくて泣きたかったし泣いてたし暴れた。

もうこれ以上本初いじめるのやめてよー!!!って銃を乱射したくなったけど、乱射してる範囲内に孟徳も思いっきり入ってるので、撃った弾は結局自分に返ってくるのであった。体中が蜂の巣だよ勘弁してくれ。

巴ちゃんも本初も運命にあらがって手を打つものの、未来を穿つことはできず「何もできなかった」と何度も嘆きます。

つらい。あのね、つらい。

つらいとも。こっちは本をどう使えばいいか知ってるからつらいし、歯がゆいったらありゃしない。

ただ、何もしなかったから救えないわけではなくて、何かしているのである。本初も巴ちゃんも。

頭をひねって手を尽くしたのに、運命の軸はずっと強くて、ど真ん中の的に当てなければ回避できない。

これは何も知らず災難に見舞われるより、ずっと疲弊するしむなしいことだ。

手を伸ばしたのに、つかむことができずに目の前で砕け散る。何度も何度も。

人は同じ失望を繰り返すと、すり減る心を守る為に、希望に蓋をするようになる。落胆は、精神を痛めつけるからだ。

だから、本の先を読んでいた巴ちゃんは、さぞや心が重く、たとえようもない無力感にさいなまれたことだろう。

何のためにここに来たのかと立ち尽くしたことだろう。

でも努力はすぐに実を結ばない分、その場限りと消え失せることなく、見えない場所に蓄積していく。

歴史もまた、無数の営みが重なって、蓄積していく。

何が作用するかわからない。過去の行いが、不意に芽生え、未来を殺すことも助けることもある。

本で未来を知る巴ちゃんは本初に助言し、まだ同盟軍として肩を並べていた孟徳を助けた。

それが、孟徳の借りとなって、本初の命を助けた。

何もできなかった、なんてことはない。意味がなかった、なんてことも絶対にない。

巴ちゃんは為した。

希望が手元にいくらかしかなくても、諦めなかったから為した。

的がどれだけ遠くても、戦局が読めなくても、策を献上できなくても、自分ができることを放棄せずに尽力して、むなしさに屈せず渾身の力で弓を引き続ければ、たとえ中心でなくても、矢は当たる。


仲穎も奉先も本初も、巴ちゃんと出会っていても出会っていなくても、勢力争いに敗れ、表舞台から姿を消していったかもしれない。それは変わらないかもしれない。

でも、何もかも失うはずだった彼らが一番必要としていたものを手に入れるエンドだったと考えると、ハッピーエンドにほかならないのかもしれない。

最後、ゆっくりと妻に語る言葉、涙流しすぎて家族に不審がられた。

一緒に泣いてた友達が

「最初はそれだけだったのだ」

が本初のアイラブユーだと言ったので余計泣いた。


でも待ってあのね!本初あそこから医者も引くほどの回復見せるかもしれんからね!!!??

別に死んでないからね!?悪いけど私はストレスから解放された本初が病死(82歳)っていう未来信じてるからね!?子どもは六人!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


1周目では気づかなかったけど鳥の手当をしていた本初の言葉が、きっとこの魁なのだと思いました。



“怪我をしても、飛べなくなっても、必死に生きようとする姿が健気で愛しいと思うのだ”



Broken radio

三国恋戦記への中身のない語りをたれ流す壊れたラジオ。期間限定。

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