仲穎ルートのエンディングで寝付きの悪くなった私は星に願った。
一点の曇りもないハッピーエンドを見せて、と。
こんなこと願われて星も迷惑だろうが、こちとら脳内花畑野郎なので、疑う余地のない完全無欠のハッピーエンドを亡者のように求めてしまうのである。
仲穎のことめちゃくちゃ好きになったけど、めでたしめでたし!と青空を仰ぎ見るには、霧が濃すぎる。もうなんかすごい濃霧でしたね。一寸先は闇どころか奈落。
というわけで、何事も武力で解決してくれそうな奉先に照準を合わせることにしました。こいつは匂うぜ、底抜けの力ずくハッピーエンドの匂いが。
仲穎ルートに出てきた奉先、すごい男前だったし。
プレイ前の印象では申し訳ないけどもっとおつむが弱いと思ってた。おつむが弱いどころか、むしろ巴ちゃんが怪我してアワアワ取り乱す仲穎をたしなめるなど、なかなかできる男であった。
私の中の全員が首をひねった「巫山の雨」(ググッた)(そしてウワーーッてなった)も知ってたし、思ったより学があるじゃねーの、そういう意外性好きでしかないからよろしくな。
あと見た目と性格が単純にものすごい好きです。
立ち絵これでもかとかっこよくない? 5日雨風にさらしても風邪引かなさそうで好感が持てる。
強くて元気でデリカシーなさそう、女の子の扱いよくわかってなさそう。
全部ひっくるめて約束されし将来の推しなのだった。
~奉先ルート~
初っぱなから野外ってキツくない?????????????
他に言うことあるだろうって感じだが、真っ先に言わずにおれなかったので言わせて欲しい。
場所を、場所を選べよ! せめて床と屋根を確保しろよ!
星屑のステージを寝具としてチョイスするのはもっと場数こなしてからにして。
というかお前もなのか、呂奉先。お前もR指定の男だったのか。
それは予想外だったね、あんなに全年齢顔しておいて初陣を青姦で飾るとは、マウスを握る手が震えるのも無理はない。どうなってんだよおこの親子はよお。義理だけどめっちゃ似てじゃんそういうとこ。
ていうか何なら、親父の方が、した、してない、をうやむやにしていた。
奉先はもう、やりました~!!!って旗印を掲げてたからね。ゲスの勘ぐりを許さない公明さはさすがである。
思い出して欲しい、序盤の色気ゼロの関係を。
なんです、あの拾った犬に張り切っていっぱい服と餌を買ってくる、みたいなやり取りは(そして犬は特に望んでない)
落ち込んであんまり食欲のなかった巴ちゃんが、餅は食べたと知って「聞いたぞ!餅を食べたんだってな!」って朝から押しかけてきた男じゃん??
出産した妻にでかした!っていう元気な夫のテンションだよね。実際は餅を食べただけなのである。
しかも巴は米なら食う!という判断のもと朝食に山のように米料理を持ってくる迷いない瞬発力、嫌いじゃない。
こういう、喜ばせたい気持ちが空回りしているところ、非常に可愛い。知ってた知ってた~女性の扱いを心得てないこと~~一人で健やかにやや無神経に滑ってる感じ、推せる。
しかし仲穎ルートの奉先は、お兄さんぽくてもう少し賢い印象だったのだが、やはりメインかサブかによって変わるものだ。
奉先ルートの奉先、ちょっとIQ低い。
いやアホなわけじゃないんですけど(時折アホだけど)全然違うんですけど、さっきやってたのが陰鬱!凄惨!SEKAI NO OWARI!みたいな仲穎ルートだったので、その温度差たるや。
さっきまで「黙りおれ」とか冷酷に言われてたのに、今じゃ「餅食ったんだってな!」ですからね。
チャカポコした音楽とともにデフォルメ絵まで出てきたし、同じゲームやってるとはにわかに信じられないのである。寝起きに餅を食わすな。
まあ仲穎ルートではチャカポコしている場合ではなかったので仕方ないといえば仕方ない。
いやしかしもっと短気で荒っぽいかと思ってたのに、ちょっと血の気が多いくらいでおさえるところおさえられるし、頼もしくて男前。
最初泣き出しちゃった巴ちゃんをなんとか自分なりに慰める場面とか不器用なりに優しいじゃん。優しいじゃん?
あと巴ちゃんへの喋り方が乱暴じゃなくて、たまに幼くなるの、私としては、加点。とても加点。
あの「外つ国からきたお前を手元に置いておくには、どうしたらいいかな」
これね。いいかな、っていうのがね、ねえ!!?
ちょっと途方にくれてるような言い方、よろしすぎてよろしくない。おいおいかわいいぞ。
まあそのあとに続く「妻にしちばえばいいのか……? なあ……?」も事件ですけどね。
かつて玄徳が放った台詞と似ているものの、なんか違う! キャラが違うから響き方が違う!
絞り出すように囁いた玄徳に対して、思いつきをそのまま口に出しちゃう突拍子のなさ~みんなちがってみんないい
これは個人的に引っかかっちゃったところなんですけど、曹孟徳軍が廃城に閉じ込められて、総大将が矢で急所を外されたところ、あそこは心を殺しながら読みました。
曹軍の総大将と表記されてるだけで、孟徳とかかれていないから、孟徳ジャナイ、孟徳ジャナイ、コレハ孟徳ジャナイって壊れたボーカロイドみたいな声で自分に語りかけてしまった。
じゃないと、あの小物のような扱いを許容できない。
何もないフラットな状態なら、曹軍の大将は字面そのまま敵軍の一つという記号としてスルーできるんですが、前作でめいっぱい心を傾けた相手となると、曹軍の大将=孟徳って即座に連想できちゃって、同時に前作で培った特別な感情がブワッてわいてきてしまって平静ではいられない。
わかってんだけど!ここは切り離して考えような!っていうのはよくわかってるんだけど!
前作にたっぷり愛情を注いでしまったプレイヤーの心は千々に乱れてしまうのであった。
でも巴ちゃんの策にひとつ返事で応じてくれた奉先は懐が広いなあ。
知謀でどうこうというタイプでは決してないけど、ただのバカではない、あと仲穎のことすごい大事にしてて私はそういうところ大変好きです。この親子、全年齢じゃないけど、とても尊い。
奉先ルートなのに仲穎がもうええ加減にしてくれっていうくらいイケメンで、ええ加減にしてくれ(ただ繰り返す)
クリアしてなければ「思ったよりいいじゃん仲穎」くらいの傷で済んだかもしれないけど、当方すでに仲穎の女として一度生きておりますんでね、塞がっていない傷が豪快に開く。
奉先ルートの仲穎、仲穎ルートではないから、巴ちゃんに執着をみせるものの、女としては見てないんですよね。ただ、自分が滅びるまでの間わずかな慰めとして、かわいらしい手鏡を手元に置いておきたかっただけなんですよね。
そして大事な奉先の大事な女の子だから、慈しみの目線なんですよね。
だから自分の馬も貸してあげたんだもんね(泣いてる)
乗馬経験のない巴ちゃんに、気難しい馬で気に入らない相手には触らせもしないんだ!って奉先がその馬連れてきた時は、なんで初心者にその馬乗せようとしたし、って思いましたけどね。ポニーくらいから始めてやれ。
しかしそんな奉先も仲穎に巴ちゃんをゆずったあたりからチャカポコさが消え、一気に悲壮感が増してしまった。
かかわるもの全てを絶望に突き落とす仲穎の死神ぶりすごい。
何も知らない第三者(巴ちゃんも含まれてるけど)(当事者なのに悲惨)からみれば、三国志通りの三角関係になっていて、仲穎が絡むと巴ちゃんは貂蝉ポジになってしまうのだなと思いました。
ただ、その悲劇が物語を盛り上げるのも事実。
仲穎奉先巴の地獄のメンツin東屋、胃に穴があきそうな気まずい構図のあと、展開された二人のシーン最高だった。最高だった。最高。だった。
見つめ合うでもなく、言葉で確かめるでもなく、ただ手を握り合って思いを交わすって胸がうがたれて北斗七星になりそう。
序盤で涙をみせたっきり、泣かないようにしてた巴ちゃんがそこで泣き出してしまうのも、いじらしくて愛らしかった。
そこで血を吐くように「巴」って呼ぶのがね もうね
名前呼びシステムはこの為にもうけられたのではっていうくらい神がかってたぜ、ありがとう崩れ落ちた。
奉先シナリオは、お、おや?と首をひねる部分がいくつかあり、なにもかも良かった!と無邪気には言えないけれど、それら全部帳消しにするくらい切なくて美しかった。
まだ二人しかやってないので全体的なことはよくわかりませんが、全員過去にいくわけではないのね??
まあこの人過去に行ってもなんかこう、特にないしな??
そしてエンディングのスチル、唐突のジブリ感。ちょっとびっくりしたぜ。
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