もう百回くらい行われているような気がするけど、私もヲタクの末裔なので愛したジャンルのキャラ別アイラブユーの意訳はやっておきたいのだった。ゲーム中の台詞有、勝手な解釈有。
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玄徳 / 待てない
雲長 / この世の果てでも必ず見つける
翼徳 / お前がいないと寂しい
子龍 / あなたを守るのは私でありたい
孔明 / 幸せになりな
仲謀 / 俺を選べ
公瑾 / あなたのせいだ
早安 / 夜明けも一緒にいてほしい
孟徳 / 信じるよ
文若 / そばにいてくれ、正しくなくても
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◆玄徳/待てない
これ引っ張りすぎて申し訳ないと思ってるんですけど、やっぱり此度も言及してしまうのであった。でもこの「待てない」ってネタ以前に、玄徳の全てを言い表していると思うんですよ。
玄徳はなんかこう、決して積極的にアピールしてるわけじゃないのに、雄の匂いが隠し切れない男ナンバーワンだと個人的に思ってるんですけど、基本的に理性と節度があるじゃないですか。多くの場合いさめる立場を保ってるし、雄はちゃんと大人しくお座りできている。だというのに、一転、抑えがきかなくなって、飼いならした雄が出てきちゃうっていうのが、非常に。ええ。ええ。
◆雲長/この世の果てでも必ず見つける
なんせ時空超えるからね。誰にとっても花ちゃんは特別だけど、雲長にとってもまた、ただ一人の、出られない世界から連れ出してくれた、諦めたはずの希望そのものなわけで。雲長はこれまで本を通じてやってきた者たちを見届け、見送るばかりの立場だったわけで。一緒に手を引っ張って帰ろうとしてくれたのは彼女だけだったわけで。自分の名を忘れるほどに飽くほど繰り返した生涯で出会った奇跡みたいな相手なわけで。一度奇跡をつかんでいるから、元の世界に戻って幾千の人から見つける奇跡を信じられるのだろうなと思います。泣くわ。
◆翼徳/お前がいないと寂しい
翼徳の言動が無垢なのは、実際子どもだった時代にそう振る舞えなかった反動。本来、幼ければいくらでも発揮できた弱さや甘えは、屋根である庇護者がいなければ命取りにしかならず、身を守る為にひた隠しにしていたでしょう。だから、大人として十分に育った翼徳が、年齢の割に情緒がいまひとつなのは、成長する段階で、ちゃんと向き合う暇がなかったからだと思います。これまで曖昧にしていた感情に「寂しい」と名前を教えてもらうってことは、愛と同義語なんじゃないかと思う次第。
◆子龍/あなたを守るのは私でありたい
お役目お役目言いすぎて、仕事で守りたいのかそうじゃないのかわかんねえ!って花ちゃんを混乱させたけど、子龍は自分が槍となり盾となり守るということを己の誇りとする男(かっこいい!!)だと思います。ただ、与えられた役目として守る時はあくまで御身に傷をつけない、物理的な形。忠誠でもなく務めでもなく、唯一の相手は、身の危険のみならず心の安寧も含めて守る、という絶対的な違い。
◆孔明/幸せになりな
ハア……(いきなりため息)他のキャラは愛を捧げ愛を乞うているのに対して、孔明は相手を愛でくるむばかりで、望みの中に“自分”が含まれていない……美しい夜空を眺めるような眼差しで、瞬く星を観測しているような立ち位置……孔明が彼女に求める「幸せ」はあくまで「彼女にとっての幸せ」であって、自分がいなくても成立するならば、孔明はそこから動かず助け舟を出して見守るし、自分が手の届かない世界ですら、そこに彼女の幸せがあるならば背中を押して見送るのだ……ハア……
だってみんな、他の子は、彼女と出会ってアイラブユーの気持ちに至ったのに、孔明は森で再会して声をかけた瞬間から「幸せになりな」を持続させているんだもんな……
ここで聞いてください、恋戦記全プレイヤーによるアンサーソング「いやお前が幸せになれよ!!!!!!!!!!」
◆仲謀/俺を選べ
自分はとうにお前を選んでいる、というのが前提なのがドがつくほど男前。仲謀ルートの花ちゃんは、不敬で首をはねられるのでは!?という度胸にかかわらず、色恋に関して若干煮え切らない感じがあった印象なんですが、仲謀はその踏み切れない気持ちや迷いを承知で、引き受けてやるから来い、という気概に溢れている。上から目線の「選べ」ではなくて、受け止める準備を整えた上で、下から手を広げてくれる感じ(京で迎えに来てくれた時のスチル参照)人にいくらでも待て、と命令できる立場だというのに、何度も迎えにいき、断られ(ポイント)、それでも見限ることなく花ちゃんが全て終わらせて自分を選んでくれるのを忍耐強く待った16歳の愛は前途洋々。
◆公瑾/あなたのせいだ
この人の往生際の悪さは見事(disってない)というか、他の追随を許さない。それだけ認めたくない、受け入れがたい、という彼の胸の内にある砦の高さと壁を厚を感じる。公瑾は沈着で心乱されることなく、視界が曇ることのない自分でいたかったろうし、孫家の天下のためだけに生きる冷酷な都督でありたかったんだろうと思う。事実他ルートでの公瑾ときたら、現れた瞬間「出た…」と思わせてくれる不穏さだ。ルートに入った方が冷たくされるのとか、あからさますぎるぞ都督。あなたさえいなければ、あのままの私でいられたのに、という恨み言は、あなたがいなければ生きていけないの裏返し。~そして伝説の「責任をとっていただきたい」に~
◆早安 / 夜明けも一緒にいてほしい
花ちゃんに会うまで、早安はずっと夜を生きていて、そして闇の景色に慣れ過ぎて、夜が暗いことも半ば忘れていたという印象。だから初めて不本意にもかかわって無邪気に光をさしこまれて、すごく驚いたし苛立ったし戸惑っただろうなと思います。いきなり光を浴びると眩しさで目がくらむので。花ちゃんは新しい日々の幕開けで、早安にとっては朝そのものかなと思います。何の後ろ盾もなく保証もなく、それでも夜が明けた世界を一緒に生きていきたい、と願える相手がいて良かった。例の食堂のおばはんもきっと喜んでる。
◆孟徳 / 信じるよ
ハア……(深いため息)(二回目)裏切られたあの日以来、信用という概念そのものを忘れてしまった孟徳にとって、相手の意志や選択に託す、という行為は本当に……本当の本当に、身を引き裂くように酷なことなんだと思うんですよ……一度、誓を立てて、そうして歩いてきた道や心のあり方は、簡単には翻せるものではなく……彼は女性には甘いし、妻を複数抱えてるくらい愛することにも愛されることにも長けているから、愛の言葉である「好き」や「愛してる」の難易度は高くない。でも「信じる」は彼にとって命と身と魂を捧げるくらいの重みがあるわけで……ハア……エンディング直前くらいは「信じたい」「信じさせて」、それと「信じて欲しい」だったんじゃないかと……孟徳の信じるよ、は、君に全部もらってほしい、に近しい気がします。ハア…
◆文若 / そばにいてくれ、正しくなくても
文若はしょっぱな「私は筋の通らないことが何よりも嫌いだ」と自己紹介をぶちかましてきたくらい、秩序や順序や規律、そういうものを重んじるし従う。元譲は孟徳に従うけれど、文若はおそらく己の信念に従っているんだろう(だからこそ自害しちゃんだけどね!!!)(死なないで文若)(2017上半期トレンドワード)私はそういう潔癖がすぎるところがすげえ好きなんですけど、だからこそ世の理にのっとれば通常とるべき「帰すという選択肢」を選ばなかった、筋の通らない部分に、文若の情熱を感じるわけですよ。模範解答を捨てて求めた愛、プライスレス。
アイラブユーの意訳というより、私によるキャラへのアイラブユーになってしまった感。
2コメント
2017.04.16 13:30
2017.04.15 16:09